原子爆弾による被害の実相を世界中の人々に伝えることを目的に昭和30年に開館しました。
昭和20年8月6日午前8時18分に、広島は原子爆弾による被害を受け、街のほどんどが破壊され、多くの命が奪われました。
資料館では、被爆者の遺品や被曝の惨状を示す写真、資料などを展示し、広島の被曝前後の歩み、核時代の状況などを紹介しています。また、被爆者による被曝体験講和会の実施、平和学習のための資料の貸し出しも行われています。
大正時代に広島県内の物産品の展示・販売施設「広島県産業奨励館」として建てられ、美術展覧会や博覧会も催されていましたが、第二次世界大戦末期に世界で始めて投下された原子爆弾により、爆風と熱戦を浴びて大破しました。
原子爆弾は、広島県産業奨励館から南東約160m、高度約600mの位置で爆発しました。爆風は1平方メートルあたり35tの圧力、秒速440mの風速という凄まじい威力でした。
しかし、広島県産業奨励館は爆風が上からまっすぐ下に働いたことで、奇跡的に全壊を免れました。それでも建物にいた人は全員亡くなり、建物内部は全焼してしまいました。
鉄骨部がむき出しになったドームは、いつからか【原爆ドーム】と呼ばれ核兵器廃絶と平和の大切さを世界に訴えるシンボルとなりました。